Research
研究テーマ
研究テーマ
齊藤研究室では、超伝導、高周波、デバイス、損失、低温をキーワードに研究をしています。エレクトロニクスに関連した薄膜作製、デバイス設計・試作評価について、思う存分研究できる環境を用意しています。元気と根気とやる気があれば、世界的な研究もこなせ、国際会議で発表もできます。
走行する電気自動車への無線電力伝送
Wireless power transfer
本研究は走行する電気自動車への遠隔充電を目指した無線電力伝送に関する基盤研究です(図1)。
給電対象へ高効率に大電力を伝送するために、マイクロ波放射型無線電力伝送方式に着目し、その方式の中で最も重要な送信デバイスに関する研究を行っています。
図2は送信用アンテナの電磁界解析結果の一例で、電力の放射特性等から伝送効率を見積もることができます。
図3は、超伝導バルク共振器アンテナの試作素子写真であり、シミュレーションのみならず実験検証も重要視しています。
今後も日本経済を支える自動車産業の次世代技術となるように取り組んでいます。
マイクロ波力学インダクタンス検出器に関する研究
MKID : Microwave Kinetic Inductance Detectotr
マイクロ波力学インダクタンス検出器(MKID: Microwave Kinetic Inductance Detector)の研究です。
目標は、NEP < 10-14 W/√Hz、応答速度 < 10 μsec、の基礎性能と、4K 動作による2次元リアルタイムTHzイメージングシステムの構築です。
超伝導/絶縁体/超伝導デバイスに関する研究
SIS : Superconductor/Insulator/Superconductor
超伝導/絶縁体/超伝導(SIS: Superconductor/Insulator/Superconductor) の研究です。主に Nb(ニオブ)を使った素子を作製しています。目標は、全エピタキシャル Nb 電極による SIS 接合の実現です。作製プロセスとしてスパッタリング、反応性イオンエッチング、SiO 膜蒸着、陽極酸化、について研究しています。測定は、極低温での電流電圧特性、低周波ノイズ特性を測定しています。
固体 NMR 用高温超伝導ピックアップコイルの開発
NMR: Nuclear Magnetic Resonance
核磁気共鳴(NMR: Nuclear Magnetic Resonance) の交流信号検出器に関する研究です。目標は、磁場中での無負荷 Q 値(Qu)104 以上を目指しています。
高温超伝導薄膜の作製と磁場中表面抵抗測定
Preparation of high-temperature superconducting thin films and measurement of surface resistance in a magnetic field
高温超伝導薄膜を作製しています。また、高周波での損失を評価するために、誘電体共振器法による表面抵抗の評価を行っています。世界中の研究者が作製した薄膜の性能を評価しています。
高温超伝導バルク共振器を用いたマイクロ波帯域フィルタの開発
Development of microwave band filters using high-temperature superconducting bulk resonators
送信用超伝導フィルタの研究です。目標は、耐電力特性 100 W 以上、スカート特性 30 dB/ 5 MHz 以上を目指しています。
実験装置
-
DCマグネトロンスパッタリング装置
-
カルーセル型多元スパッタリング装置
-
パルスレーザー蒸着装置(PLD)
-
真空蒸着装置
-
反応性イオンエッチング装置(RIE)
-
イオンビームエッチング装置(EIS-220)
-
光リソグラフィー装置(MJB-3)
-
ベクトルネットワークアナライザ
KYESIGHT E5080A(9kHz-9GHz) -
ベクトルネットワークアナライザ
Agilent E8358(300MHz-9GHz) -
ベクトルネットワークアナライザ
HP 8277D(50MHz-40GHz) -
ベクトルネットワークアナライザ
HP 8270D(50MHz-20GHz) -
スペクトラムアナライザ
Rohde&Schwarz(20Hz-26.5GHz) -
シグナルジェネレータ
Agilent N5181A(400kHz-6GHz) -
表面抵抗測定システム
-
小型冷凍機システム
-
フィルタ特性評価システム
-
表面形状評価装置(DFM)
-
線回折装置(RINT-1100)
-
デジタルマイクロスコープ